イタリア料理の魅力は、その土地特有の気候風土に根ざした、そこでしか味わえない郷土色の豊かさ。

「リストランテKubotsu」では、料理長窪津が信頼を寄せる九州各地の生産者から届く旬の食材に真摯に向き合いながら、その美味しさを最大限に引き出し、繊細な一皿へと昇華させます。

地元九州の豊富な食材をベースに、世界各国・日本各地のさまざまな良いモノを組み合わせることで新たな旨みを生み出すのがKubotsu流。旬の野菜をふんだんに使い、付け合せの野菜たちも主役級の美味しさに引き上げます。

席に届いた瞬間、口に運んだ瞬間、ワインと共に味わった瞬間、それぞれに驚きと感動が生まれるよう、盛り付け、食感、香り、味のバランスなど一皿ごとにこだわり続けます。

「美味しいものや美しいものでゆったりと心を満たしていただきたい」「九州ならではの伝統や文化、匠の技をもっと身近に感じていただきたい」という想いから各所に工芸品を採り入れました。

400年以上の歴史を持つ唐津焼、幕府への献上品としても選ばれていた博多織、見る方向や光によって万華鏡のように表情が変わる大川組子など、職人の手仕事がぬくもりと彩りを与えてくれます。

2011年、地元九州に戻り新店の立ち上げに携わった際、まず取り組んだのは、九州各地の生産者と出会うことでした。
新鮮な海の幸、力強く味わい深い農作物、雄大な大地に育まれた畜産物……九州は素晴らしい食材の宝庫。そして食材一つひとつに、生産者の方々の熱い想いが込められています。

「リストランテKubotsu」という新たな舞台で私が目指すのは、九州の魅力を五感すべてで味わいつくしていただくレストラン。私が出会い、感動した食材にとことん向き合い、その食材が一番輝く”旬“を大切に、この瞬間、ここでしか味わえない美味しさや楽しさを追求してまいります。料理を通じて、九州をもっと好きになっていただけたら幸いです。

窪津　朋生